腹痛は消化器疾患にみられる最も一般的な症状で、診断の手がかりになることが多いです。しかし消化器以外の腹部臓器、すなわち泌尿器・骨盤臓器・腹部血管の病変でも出現します。狭心症や心筋梗塞の患者が腹痛を主訴に受診することもあります。
一般に腹痛は内臓痛・体性痛・関連痛に分けられます。
一般に腹痛は内臓痛・体性痛・関連痛に分けられます。
消化管や尿路(管腔臓器)から発生する腹痛のことです。漠然とした間欠的な鈍い痛みが特徴でみぞおちから下腹部にかけて、あるいは全体的に痛みを感じます
腹膜からの痛みをいいます。炎症などを起こした臓器からその臓器を取り巻く腹膜や横隔膜などに刺激が伝わり、痛みを感じます。持続する鋭い痛みが特徴で、どこが痛いのかはっきりしています。
異常の発生した臓器から離れた部位に感じる痛みのことです。内蔵の障害からくる痛みの情報が伝わる際に、「皮膚からの痛み情報だ」と脳が誤認識することによって引き起こされます。例えば、急性心筋梗塞の際に左肩や上腹部などに痛みを感じることがあります。
痛みの程度は、その感受性により個人差があります。痛みの程度と重症度は一致しないこともあるため、早めの受診が重要です。受診時には、どんな痛みか具体的に伝えましょう。
1. 徐々に痛くなったか、急激に痛くなったか
2. 食後痛くなるか、空腹時に痛くなるか
3. 鋭い痛みか、鈍い痛みか、歩くと響くか
4. 以前にも経験したことのある痛みか、生まれて初めての痛みか
5. 周期的か、持続的か、徐々に悪化しているか、急激に悪化しているか
治療方針を決定するためには、正確な診断が必要です。安易な鎮痛薬の使用は診断を遅らせる可能性もあります。内科的治療で済む場合がほとんどですが、急性期の場合には、すぐに手術が必要な場合もあります。
腹痛の症状に心当たりのある方やお悩みの方は、
内科を受診されることをお勧めします。
内科外来診療時間
Tel.096-237-1732
診療火・木曜日のみ / 10:00~12:00